子ども可愛さに会社離れができず後継者と反発

子ども可愛さに会社離れができず後継者と反発

中小企業で事業承継が遅れてしまうもうひとつの原因として、経営者がいつまでも自分は現役だと思い込んでしまうということがあります。

最近の高齢者は元気です。70歳80歳になっても体力もあり、問題なく現役を続けていられるケースは確かにあります。しかし、人間、年を取り体の機能が衰えていくことは自然の摂理です。「自分はまだまだ大丈夫」という自信がいくらあったとしても、何の根拠もありません。

事業承継の理想を言えば、5~10年以上の時間をかけて徐々に経営権を後継者にシフトしていき、すべてを譲り終わった後は、先代が経営からきれいに身を引く、というかたちがベストです。

先代が経営から一歩退き、離れたところから後継者のやり方を見守ることができる会社というのは、承継後も安定して経営を続けていけるところが多くあります。反対に、先代がいつまでも経営に口や手を出してくる会社というのは、往々にして混乱が起きて経営に悪影響をもたらしがちです。先代がいることで従業員たちが先代のほうを向いてしまい、現経営者の言うことが通りにくくなってしまうからです。あるいは、先代派と現経営者派の社内派閥が生まれ、会社が一枚岩になりきれずに事業力が弱まってしまうこともあります。

親からしてみれば、子はいくつになっても「子ども」ですから、可愛さのあまり心配になり、つい干渉したくなる気持ちは理解できますが、経営においてはそれがよい方向にはまず働かないと思ったほうがいいでしょう。

ちなみに、最近の晩婚化や晩産化などにより、経営者の親が60代になっても後継者候補の子が20代30代という場合も珍しくありません。実際、厚生労働省の2010年度「出生に関する統計」によると、女性の第1子出生時の平均年齢は、1975年に25.7歳だったものが、2009年には29.7歳にまで上がっています。

子が20代30代では、まだ経営権を譲るには早すぎるからと、子の成長を待ちながら、しかたなく自分が社長のまま現役を続けてしまうパターンが増えているのです。子が若い段階で社長を交代したものの、まだ経営者として一人前とは言えないから、会長として傍で手取り足取り教えているというパターンもあります。

子が現実問題として年齢が若くて未熟という事情があれば、親が高齢でも経営を続けたり、子への承継後もしばらく横について伴走したりすることは致し方ないでしょう。しかし問題なのは、子がある程度の年齢で経営を引き継いだのにもかかわらず、いつまでも親から見て未熟者と見なして口を出す場合です。

「老害」という言葉をよく耳にするようになりました。本来は、世代交代が図れず老朽化した組織に向けて使われる言葉ですが、最近は、能力の衰えた高齢者が社会や組織の中で活動の阻害をする際に使われることが増えています。

きつい言葉ですが、ずるずると現役を続けてしまうことは、下手をすると老害になりかねません。よかれと思いしていることが、逆にわが子を潰してしまうことにもなるので注意が必要です。

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