CASE02
自社株の評価が高く、相続税が多額に!

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自社株の評価が高く、相続税が多額に!

Bさん 製造業/【家族】妻、息子

これは私が20年前に一時期だけ関わったお客様、Bさんのお話です。

知人の紹介で製造業を営むBさん(20年前当時60代)の相談に乗りまた相談内容は「近々息子に会社を継がせようと思うのだが、どうすればいいか」というものでした。

私は早速、Bさんの会社の株価を算出しました。創業以来30年、独自の技術でオンリーワンの会社となり、堅調な売上を維持してきただけあって、その評価額は20億円にも膨らんでいました。

今このままの状態で移転すると、多額の贈与税がかかってしまいます。そこで、株価対策を施し、株の評価を引き下げてから移転しようという話になりました。いくつかの策を講じた結果、株価は10億円まで下がりました。これから10年くらいかけて自社株を少しずつ贈与や持ち株会社へ売却することによって、相続対策は十分できるはずです。

Bさんからの依頼はその単発だけでしたので、私は「今が移転のベスト・タイミングです。次の決算期に入ると株価がまた上がってしまうので、それまでに息子さんにある程度は移転してくださいね」と念を押して辞しました。Bさんは「分かっている」と力強くおっしゃったのですが……。

それから20年が経った先日、Bさんの家族から私に電話がかかってきました。懐かしく思っていると、Bさんが急逝されたとの知らせです。年齢も80歳を超えていましたから、いつ相続が起きてもおかしくなかったわけですが、Bさんは亡くなる直前まで元気で、ほぼ毎日会社に顔を出すなど現役を貫いていたそうです。家族も心の準備ができていなかったのでしょう、突然の相続に動転している様子でした。

それで、以前少しだけ関わったことのある私の存在を思い出し、名刺を探して連絡をしてきてくれたのです。20年ぶりに再び繋がったご縁ですから、私は急遼、Bさん家族のもとへ飛び、相続のお手伝いをすることにしました。

さて、そこで衝撃の事実が判明しました。Bさんは自社株式のほとんどを息子さんに移転じていなかったのです。途中で何があったのかは知る由もありませんが、株式の90%はBさんが保有したままでした。

株式を息子さんに相続させるために評価をし直すと、案の定、25億円になっていました。Bさんが生きていれば再び株価引き下げの対策をすることもできますが、本人が亡くなった後では手の施しようがありません。しかたなくそのままの株価で息子さんに相続しました。結局、自社株の相続のために、息子さんは家にある現金をかき集め、どうにかこうにか相続税を納めました。

Bさんの息子さんの場合は、何とか納税ができましたが、もし納税資金が足りていなければ、自宅を手放したり、会社から借り入れをしなければいけないところでした。

問題点まとめ

問題点まとめ

株式移転の方法を知らない

Bさんは株式移転の方法や生前に移転することの意味が、よく分かっていませんでした。そのため、移転のタイミングを外してしまったのだと考えられます。

相続税や贈与税についての理解が低い

そもそもBさんが株式の移転をしなかった背景には、「株式移転しないまま相続が起きたら、相続税はどうなるのか」といった基本的な事柄が分かっていなかったからです。

Bさんには長年、会社の経理を任せてきた顧問税理士がいましたが、その人には相続の相談はしていませんでした。また、顧問税理士のほうから経理のこと以外、Bさんに話すことはなかったようです。

もし、顧問税理士がひと言でも「相続税対策はできていますか」と声を掛けていれば、Bさんの意識も変わり、何か取り組みを始められたかもしれません。

自社株移転をすべき時期にしない

Bさんは自社株移転に最適なタイミングを逃し、相続を迎えてしまいました。そのせいで、節税対策をすることができず、後継者に多額の相続税の納税義務を負わせる結果となりました。

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